case1
自動3槽式超音波洗浄装置を提案し、500個/1時間の洗浄効率と共に、人的工数と洗浄剤の消費削減を実現
洗浄装置をオーダー開発したことで得られた成果
- 500個/時間で洗浄
- 洗浄機に人を張り付ける必要がなくなり、業務効率に繋がった
- 洗浄液の消費削減
洗浄装置の仕様
| 装置構造 | 自動3槽式超音波洗浄 |
|---|---|
| 分野 | 自動車部品 |
| 洗浄剤 | 第三石油類 |
| 開発期間 | 6か月間 |
| 洗浄方法 | ディップ式 |
| 洗浄効率 | 500個/時間 |
今回、ご相談いただきましたのは、愛知県にて自動車部品の量産製造をされていらっしゃる会社様です。 この会社様では、元々製造されておりました自動車部品の増産が決定したことにより、現状の洗浄装置の性能ではその生産量を製造することが不可能であることから、生産量に見合った洗浄装置の製作をご依頼いただきました。
お客様のご要望としては、
- 1時間あたりの洗浄数は500個にしたい。(現状は150個)
- 現在使用している洗浄装置を、設置スペースに合うサイズにしてほしい。
- 元々1槽式の超音波洗浄装置を使用しているため、それと同様の洗浄装置が良い。
主に上記3点をご要望として頂きました。
洗浄装置提案に向け、
当社が考えたこと
まず、お客様から洗浄する製品と、現状の洗浄装置で使用されているバスケットをお借りし、1時間あたり500個の製品を洗浄できるよう検討いたしました。
当社で検討を重ねた結果、1つのバスケットに設置できる製品の個数を増やすため、3段式のバスケットを採用し、1時間あたり4バスケットを洗浄できる洗浄装置を設計することで、ご要望を満たせることが分かりました。
そこで、着目したのが現状の洗浄装置構造である1槽式です。
この洗浄効率を高めることが非常に重要ですが、現在お客様が使用されている洗浄装置では、必ず人が1人付かなければ洗浄できない装置でした。
それは、洗浄槽が1槽しかないため、洗浄剤で製品を洗浄した後、槽から洗浄剤を抜き、純水を入れるという作業を延々と人が繰り返さなければなりませんでした。
つまり洗浄効率を高めるためには、洗浄槽を増やすだけでなく、人手も増やす必要があることが判明いたしました。
また、お客様へのヒアリングを重ねる中で、洗浄剤の消費速度が速いという課題も新たに浮上いたしました。その現状を調べるために、お客様の工場に何度か足を運び、洗浄装置が実際に稼働している様子を見学させていただいたところ、最初に製品を洗浄剤で洗浄した後、多くの洗浄剤が製品に付着したまま純水で洗浄されていました。
そのため、本来必要ないほどの量の洗浄剤が製品に付着してしまい、結果として洗浄剤の消費速度が速いことが分かりました。
当社からのご提案内容
現状における課題と、お客様のご要望を満たす洗浄装置の製造に向けて、当社では思い切って、当初のお客様のご要望の一つであった1槽式洗浄装置ではなく、3槽式洗浄装置を企画し、かつ全自動で人手を必要としない洗浄装置をご提案することを社内で決定いたしました。
3槽とする狙いとして、一つは洗浄効率の向上と、洗浄剤の消費量抑制が挙げられます。
1槽目は洗浄剤で製品を洗浄し、2槽目は純水で洗浄剤が付着した製品を洗浄します。そして最後の3槽目は、2槽目で取り切れなかった洗浄剤をすべて洗い落とすためにもう一度純水で洗浄する構造を採用いたしました。これらの工程をすべて自動で行うよう設計いたしました。
そして、1槽目で洗浄剤で洗浄した製品を搬送する際にエアーブローを用い、無駄に付着した洗浄剤を製品から飛ばし、元の洗浄剤タンクに戻る仕組みを考案いたしました。
このようにすることで、洗浄速度を高める他に、人手を必要としない洗浄装置にし、かつ洗浄剤の消費速度を抑える工夫を凝らしました。
正直なところ、お客様の当初の予算額を超えてしまいましたが、結果としてこれまで運用する面でかかってきたコストを抑えられることをお客様にもご理解いただき、開発を担当させていただけることになりました。
case2
往復シャワーフラックス洗浄装置を考案し、3.5mサイズ以内の洗浄装置を実現
洗浄装置をオーダー開発したことで得られた成果
- 往復搬送シャワー洗浄化したことにより、横3.5m以内に抑えた洗浄装置を実現
- 1日洗浄目標である140個を、わずか2時間で洗浄可能に
- 洗浄剤の消費削減
洗浄装置の仕様
| 装置構造 | フラックス洗浄機 |
|---|---|
| 分野 | 半導体部品 |
| 洗浄剤 | 水溶性洗剤 |
| 開発期間 | 7か月間 |
| 洗浄方法 | 枚葉式シャワー |
| 洗浄効率 | 70個/時間 |
当該企業は、2020年に創業されたモジュール製造会社でございます。日本と中国に工場を保有しており、モジュールの開発から製造までを一貫して自社製品として行っております。
今回ご相談いただきました内容は、その自社製品の製造工程において、新たに銅板(リードフレーム)にチップを濾過する工程が社内で発生し、その際に発生する残渣を綺麗に洗浄したいというご要望でした。
お客様のご要望としては
- リードフレームを1日140枚洗浄したい。
- 洗浄機を置けるスペースが限られているため、横3.5m以内の装置にしてほしい。
主に上記2点をご要望として頂きました。
洗浄装置提案に向け、
当社が考えたこと
このご相談につきまして、まず社内で課題として挙げられたのは、洗浄装置の構造をどのようにするかということでした。
今回洗浄する製品は、両手ほどの大きさの銅板です。
洗浄するワークが大きければ大きいほど、洗浄装置のサイズも同様に大きくすることで対応できますが、今回はお客様から事前に、横幅は3.5メートル以内に抑えてほしいというご要望を頂戴しておりました。
加えて、半導体部品であるため、製品本体に傷をつけてしまうような洗い方も避けたいとのご意向も伺っておりました。そのため、社内では必然的にディップ式ではなく、枚葉式シャワー洗浄方法で検討することになりました。
そこで問題となったのがシャワー洗浄槽の長さでした。今回の製品を綺麗に洗浄するためには、3.5mではシャワー洗浄を行うための距離が圧倒的に不足していたのです。
一般的にシャワー洗浄を行う場合、1槽目で洗剤を用いて洗い、2槽目、3槽目で純水を使い製品を綺麗に洗浄することになります。しかし今回の製品は大きいため、横3.5mサイズの洗浄機では十分に洗い切れず、製品本体に残渣が残ってしまうだけでなく、洗浄剤が綺麗に取り切れない恐れがありました。
そこで、単純に横方向に搬送しながらシャワー洗浄を行うのではなく、各洗浄槽で製品を何度も往復させ、汚れを綺麗に洗い落としてから次の洗浄槽へ搬送させる洗浄方法を考案いたしました。
早速お客様にお願いし、今回洗浄する製品をお借りして、社内で試作デモ機を開発し、何回往復させれば綺麗に汚れを取り除けるのかを何度も実験いたしました。
当社からのご提案内容
そうして得られたデータに基づき、最終的にご提案させていただいたのが、綺麗になるまで何度もシャワー洗浄槽を往復させ、3.5m以内のサイズを実現したフラックス洗浄装置でございます。
また、1槽目のシャワー洗浄後にエアーブローを設置し、製品に付着した余分な洗浄剤を落とすことで、洗浄剤の消費量を抑える工夫もいたしました。
そして、今回はお客様も洗浄装置を使用することが初めてということもあり、洗浄剤の種類も合わせてご提案させて頂きました。
今回の案件では、前工程で水溶性切削油を使用し加工されていたため、水溶性と相性の悪い炭化水素や有機溶剤ではなく、水溶性洗剤を使用したフラックス洗浄装置をご提案いたしました。
その結果、お客様のご要望を満たすことができ、更には洗浄剤の消費を抑える工夫も喜んでいただき、開発を担当させていただくことになりました。